| (2) 「生きる力」という理念の共有 |
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| ○ どんな組織でも構成するメンバーで理念や目標が共有されていなければ、それを実現・達成することはできない。4.(2)の第一にあるとおり、何よりも教師や保護者を含む大人自身が「知識基盤社会」の時代の中にあって変化への対応を日々求められていることを前提に、子どもたちの「生きる力」をはぐくむことの必要性や「生きる力」の内容を教育関係者や保護者、社会が自ら考え、理解の上共有することは、今回の学習指導要領改訂に際してまず行わなければならないことである。 |
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○ 「生きる力」という目標を関係者で共有するに当たっては、特に、次の3点を重視したい。
第一は、変化が激しく、新しい未知の課題に試行錯誤しながらも対応することが求められる複雑で難しい時代を担う子どもたちにとって、将来の職業や生活を見通して、社会において自立的に生きるために必要とされる力が「生きる力」であるということである。これからの学校は、進学や就職について子どもたちの希望を成就させるだけではその責任を果たしたことにはならない。
第二は、このような変化の激しい社会で自立的に生きる上で重要な能力であるものの、我が国の子どもたちにとって課題となっている思考力・判断力・表現力等をはぐくむためには、各教科において、基礎的・基本的な知識・技能をしっかりと習得させるとともに観察・実験やレポートの作成、論述といった知識・技能を活用する学習活動を行う必要があることである。
したがって、特に、教科担任制の中・高等学校の教師には、レポートの作成・推敲や論述といった学習活動を行うのはすべてが国語科の役割だと考えるのではなく、必要に応じ国語科の教師と連携して、これらの学習活動を自らが担当する教科において行うことを求めたい。このような活動を行うことは、学校の教育活動全体で子どもたちの思考力・判断力・表現力等をはぐくむとともに、その教科の知識・技能の確実な定着にも結び付くものである。
第三は、自分に自信がもてず、自らの将来や人間関係に不安を抱えているといった子どもたちの現状を踏まえると、コミュニケーションや感性・情緒、知的活動の基盤である国語をはじめとした言語の能力の重視や体験活動の充実を図ることにより、子どもたちに、他者、社会、自然・環境とのかかわりの中で、これらと共に生きる自分への自信をもたせる必要があることである(*1)。 |
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○ 文部科学省や教育委員会等が学習指導要領の具体的な規定や学習指導要領改訂の趣旨や内容についての教育関係者等への説明に当たっては、このような「生きる力」という理念の共有を最も重視する必要がある。
また、教育関係者だけではなく、保護者をはじめ広く国民に学校教育の目指している方向性への理解を求めることも極めて重要であり、積極的な情報発信が必要である。 |
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(*1)教育課程部会では、このような観点から、「生きる力」をはぐくむに当たって重要な要素の例として次の内容を整理した。
・自己に関すること
(例) 自己理解(自尊・自己肯定)・自己責任(自律・自制)、健康増進、意思決定、将来設計
・自己と他者との関係
(例) 協調性・責任感、感性・表現、人間関係形成
・自己と自然などとの関係
(例) 生命尊重、自然・環境理解
・個人と社会との関係
(例) 責任・権利・勤労、社会・文化理解、言語・情報活用、知識・技術活用、課題発見・解決 |
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| (中央教育審議会答申「5.学習指導要領改訂の基本的な考え方」より) |
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